2007年9月30日(日) 甲山ツアー報告
雲の厚い太平洋側に対し、行楽日和となった秋田側は風もなく良く晴れていました。
大曲ICから大台スキー場のすそを抜け、真木渓谷へ。
懐深い和賀山塊はアプローチも長く、未舗装の林道を上がったり下がったりしながら奥へと進みます。
脇を流れる斉内川の水は、限りなく透明なブルー。本当に水がきれいでした。
小路又キャンプ地を過ぎて薬師橋を渡ると、左手に真新しい小屋が建つ旧道入り口の駐車場です。
歩き出してまもなく、薬師岳への分岐に甘露水が流れています。
大変冷たく美味しい水をいただいて、林道跡を直進。
このあたりから甲山の独特のシルエットを目の前にとらえることができました。
やがて沢がどうどうと流れる第一の渡渉で、5mほどのグラグラ揺れる丸太橋が架けられています。
オットットご注意召されよ〜、一人ずつ渡って行きます。雨後の増水時は渡渉注意です。
すぐに第二の渡渉ですが、こちらは飛び石伝いで渡れる幅で、難しいものではありません。
あたりは薄暗く展望のとれない杉林に変わり、右へ左へ曲がりくねっていました。
すずみ(しじみ?)尾根入り口の道標を過ぎると林床の明るいブナ林へと変化します。
フカフカの足元を楽しみながら、ブナ林は本当に心地よくさせてくれるなあと感心しました。
平らな地形を過ぎると、道標があり中ノ沢岳分岐です。
ここから県境稜線までやや急な上り坂。
植生が潅木に変わると登山道に被さり、道が見えにくくヤブ漕ぎの様相になりました。
視界が開けると黄金色の田園風景が山間に広がっているのが見え、薬師岳、小杉山から和賀岳の稜線も一望のもとでした。
左手に見える甲山山頂の道標が意欲をかきたてます。
甲山分岐付近は登山道分しか刈払いなされていず展望も取れません。
お腹も空いたけれど山頂まで我慢することにしました。
分岐から山頂までは小ピークひとつをはさんだヤセ尾根をヤブ漕ぎです。
あえて刈払いしていないのは管理者の粋なはからい?ヤブ山主義?なのかはわかりません。
花芽を豊かにつけた石楠花の株に囲まれた狭い山頂は、ぐるり360度の展望台でした。
真昼岳、高下岳の姿も加わりました。
今はまだほんのり黄色いフィルターをかけたような山々ですが、これが紅葉したらさぞかし見事な錦絵になるでしょう!
上空をトンボが行きかい、虫に悩まされることのないさわやかな秋空の下、お弁当を食べて満面の笑みです。
木々が色づくまでここに居たいような気持ちを抱きながら山頂を後にしました。
来た道をピストンで帰るわけなのに、下り坂は足が止まらないし、杉林はミズの畑でもあったし、
丸太橋はグラグラ揺れるし、サルナシをかじったりと忙しい下山路でした。締めは冷たい甘露水をキュッと!決まり!
登山情報
□ 旧道入り口付近にはトイレ兼避難小屋があり、きれいに使用されています。
足洗い場あり(飲用不適)。水は甘露水で採ります。
※ 上記コースタイムは休憩時間を含めての到着時間で表しています。
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