前線と低気圧が一週間ほどほとんど動かず、当日明け方まで雷雨注意報が出ている中でしたが、
上げ基調の天候に願いを込めて仙台を出発。
夫の小屋跡駐車場では普通に雨が降り続いておりましたが、それならそれで行きましょう〜と出発。
御所山荘の管理人さん達も登山道の刈り払い作業に出かけられました(ありがとうございます!)。
荒神コース入り口では見上げるような桂の大木がお出迎えです。
まだ水が澄んでいる火原沢沿いの細い道を足場に注意しながら進みます。
対岸にある小さな祠が、信仰の山であることを示していました。
修験道の行場ですから、易しくはないぞよ〜。
幾度かの渡渉を繰り返し沢を詰めていきますが、水を十二分に吸った土が岩場の上を滑り、
足置きを工夫しながらも、じわじわと時間を取られてしまいました。
やがて沢を離れ、つづら折れのブナ林を尾根筋に上がるとアラカミと御所山へのショートカットの分岐です。
ふと佇む大きな木の多いことに、森が守られてきた喜びを感じました。
荒神の磐へピストンの予定でしたがタイムアップ。弁当でお腹を満たし、クラビ分岐を目指し出発しました。
分岐の戻りを左に合わせるとまもなく水神社です。
大岩の下から水が流れ出しています。
ところどころ路肩があまく落ち葉で柔らかい登山道脇にはとりどりのキノコが秋の花よろしく開き、
ぴかぴかしていました。チチダケ、イロガワリ、シロハツ?etc・・・やがて太いブナが作る、
すぅーっと開けた空間になります。ここなら大勢でお弁当食べてもイイ感じです。
そして尾根を回り込んだ先に見えてきたのが石割桜です。
身の丈三倍の岩に根を張るヤマザクラ。色付く春にも秋にも訪れてみたいものです。
よく見るとこの辺りは巨石が点在してそれぞれにブナやシイなどの木を生やしており、
葉が落ちて奥まで見渡せる時期には一風変わった森の景色が見られそうです。
追分からどんどん高度を下げていきます。
雨はほとんど上がっていましたが沢の水嵩が増し、脛まで浸かる渡渉をしいられました。
沢水が濁り足場が良く見えません。
ストックの先で水深を探りながら、しかし皆さん確実に渡っていきます。
いつもは優美な姿の滝も、今日は迫力が伝わってきて、
雨の日だからと登らなければ出会えない景色もあるものだなと思いました。
左手に黒々と口をあけた謎の隧道が現れると足元はガレ道に変化しました。
ところどころに荒削りな切り通し・・・新田川渓谷と同様、かつてここにも森林軌道が敷かれていたのです。
東屋のある落合からは林道となり、道幅も広くグイグイ足が進みます。
大小の荒っぽいトンネルや三階の滝、箕輪権現と称される赤褐色の大斜面など変化にとんだ景観があり、
夫の小屋跡まで飽きることなく歩くことができました。
登山情報
□ 火原沢から尾根分岐への道、並びに追分の位置、追分からのクラビコースは2万5千図の登山道表記と異なっています。
□ トイレは御所山荘にあります(入山届もココへ)。夫の小屋跡は駐車場のみ(20台程駐車可能)。
上記コースタイムは休憩時間を含めての到着時間で表しています。
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