新田川渓谷ツアー
原木を運んだ軌道の切り通し跡
イワウチワの熱烈歓迎
多様なスミレ群の一つ
ツツジが華やぎを添える春山
蛇はいないみたいです
ドキドキ、ワクワク探検隊
たわわに実るコーモリくん
鍾乳石の赤ちゃんがキラキラ
ヒトリシズカの凛とした姿
 アズマイチゲは楚々と咲く
早春季植物は見つけやすい
ツツジの花見山
切立つ斜面に残る遺構
群落に囲まれて昼食を
岩盤をくりぬいた隧道
カシミール画像
2008年4月13日(日) 新田川渓谷ツアー報告

行程

仙台(8:00)・・・石神発電所(10:00着 歩き出し10:20)・・・蛇穴鍾乳洞(11:20)・・・昼食 (12:30 昼食 13:10発)

・・・ 新田川第一隧道(13:15 記念撮影 折り返し13:20)・・・石神発電所(14:00)・・・原町ユッサ(14:50着 入浴 15:30発)

・・・ 仙台(18:00)

桜前線が一週間ほど早く北上する春を迎えたとはいえ4月、肌寒い日もまだまだあります。

この日の天気は曇り、でもなにより気温が低く、道中の路面温度計が10℃を越えることはありませんでした。

そんななか、木に土に咲く彩り柔らかな花々を楽しみながら一路原町へ。

発電所上部の林道を進み駐車場につくと他の車はなく、貸切かな〜。 準備運動を行い歩き出しです。

原木を運び出した森林軌道の跡地なので、ほとんどアップダウンの無いコースです。

新田川の川面より100〜200m高い位置を歩くのですが、

V字渓谷に上手にコンクリートの構造物や切り通しを駆使して程よい幅の道が敷かれていました。

沢から流れ込むガレに気をつける以外、歩いていて不安は感じられません。

足元や左手の斜面に草花を探し、対岸の芽吹きを待つ山の美しさを堪能しながらゆうゆうと歩いていきます。

まだまだ緑が少なく、前年の枯葉が林床をほとんど覆っていました。

この時期に花を咲かせる植物は早春季植物とか春植物(スプリング・エフェメラル)と呼ばれています。

芽吹き前の明るい林床に生え、他の植物が繁る前に地上から姿を消したり、まさに今が旬の花たちです。

アズマイチゲ、ヒメスミレ、ネコノメソウ、がお出迎え。これは何?あれを見て!と春を見つけながら進んでいくと、

カーブの先に一面のイワウチワ群落。なんて可憐な花々でしょう〜。

そして「蛇穴鍾乳洞」分岐で休憩し、ヘッドランプとカメラだけを持ち、いざ洞窟探検へ!ドキドキワクワクで進みます。

皆さん少年少女探検隊みたいです。

果たして蛇はいませんでしたが光の届かない大地の中で鍾乳石の赤ちゃんがキラキラ輝く中、

あけびでも実ってるかのように細い足でぶらさがる熟睡コウモリくん達に出会えました。春眠暁なのか、全然起きません。

洞窟から唯一の登り返しで体が暖まり、 イカリソウ、ウスバサイシンなどを見つけながら軌道上に戻りました。

やや暗い杉の混合林ではカタクリの群落、ヒトリシズカ、ナガハシスミレやエイザンスミレが咲いていました。

ニリンソウとフタリシズカは開花準備に余念がありません。

夏に元気な花をつけるダイコンソウの葉もたくさん見られ、いつ来ても楽しませてくれそうです。

この軌道跡へ入る人が少ない分、希少な種類も見られるようです。大切にしたいですね。

昼食の時に、沸かしたてのコーヒーを入れて飲みました。

寒い日にはこれが一番。洞窟探検を楽しんだ分、予定よりちょっと遅れて新田川第一隧道に到着です。

岩盤をまっすぐ掘りぬいた荒削りな仕事っぷりに、かえって往時のバイタリティを感じました。

植林地があったわけでもなくこれほどの工事をしてまで切り出す阿武隈山地の木材とは何だったのかなあと好奇心を刺激されながら帰途に着きました。

登山情報

□ 発電所上部林道奥の駐車スペースは車6〜7台分。

□ コース中足元の悪い部分有り。

□ 水場、トイレはありません。軌道跡はせまく、穴も掘れませんので携帯トイレを持参してください。

上記コースタイムは休憩時間を含めての到着時間で表しています。