毎年たくさんの人が訪れている鳥海山ですから、
ゆうゆう館スタッフのねらいは皆さんが普段なかなか滑らない・歩かないエリアへご案内しようというもの。ドキドキワクワクです。
■27日
つれない天気予報に心配しながら祓川に到着。太陽が顔を出しています。10:30喜び勇んで七高山めざし出発〜!
しかし2段目c1400mあたりから雲行きが変わり、烈風とアラレがつぶてのように顔をたたきます。
こりゃたまらん。12:10七ツ釜避難小屋にて折り返しとし、滑り隊は猿倉口へ、
後から小屋に到着したのんびり滑り隊&歩き隊は忠実に往路を戻り祓川ヒュッテに入りました。
二日目に予定していた千蛇谷滑降&赤川源頭歩きも、
天候とバーン状況が悪い予測で三日目に延期を決定。あまりの風と寒さにテント泊を予定していた参加者も小屋泊まりに切り替え、
参加者20数名全員揃っての懇親会は盛り上がって、満員御礼の居酒屋状態。
■28日
一晩明けてみると銀世界に磨きがかかって!足元にはサラサラのパウダー。
新雪です。七ツ釜小屋の上までは見えていますが、山頂は未だ厚い雲の中。
様子みながら支度して、8:10昨日より高度をあげるぞと出発〜!
昨日のアラレ層の上に積もった新雪とグレーのアイスバーンがパッチワーク状になっていて、
シールの効きが悪い難しい斜面。高度を一番稼いだ組でも氷の薬師までで折り返しです。
やはり風が出てきており祓川に向けてまっすぐ下山です。
滑り隊がターンを刻みながら下りてくるのに遜色ない速度でまっすぐ駆け下りるワカンテクニックに一同感心。
昼食時にはヒュッテに戻りましたので、温泉堪能組と登り返して遊ぶ組にわかれ、思い思いの昼下がりを過ごしました。
夕方、雲が晴れ、山頂がやっと姿を現し未だ風は強いものの、明日は良さそうです。
歩き隊は赤川源頭コースよりも七高山登頂を目指すことに決めました。
二日続きの懇親会はずっと話も深まり語らいの場に。明日への期待を胸に就寝。
■29日
いつもより静かな朝に目を覚ますと、無風快晴、七高山が堂々とそびえ立っています。おおお〜。
皆さんニコニコと手早く出発準備。大きな大きなこれぞ鳥海山!をバックに全員で記念撮影。
よーし出発!これだけの集団は他にない!(後にちょっとした読み違いにつながるのですが・・・)
これまでの二日間はペース設定が早めで集団がばらけてしまったので、少しペースを抑えての登り。
なんせ中島台へのロングコースが待っていますから。
カンジキで自由自在の歩き隊は、ときおりシール登行の滑り隊に絡みつつ直登。
みなさん確実に山頂が近づく手ごたえを感じながら一歩一歩進んでいきました。
舎利坂手前のブッシュで大休止、行けるかなと不安の気持ちもちょっと起こったりしましたが、山頂はもう目前です。
小さくても一歩を積み重ねれば、ちゃんと山頂に届きます。
吹き上げの風に注意しながら皆で立った山頂。登山が初めての人もいました。昨年登頂を断念した人もいました。
30年ぶりに帰ってきたという人もいました。それぞれの思いを抱いて、満面の笑みで記念撮影!
そこから二手に分かれ、新山経由で千蛇谷をスキーで下り、中島台へ至る滑り隊と、折り返しで祓川へ戻る歩き隊です。
登りルートは東側を巻き気味にとったので、下りは北側をまっすぐのルートを選びました。
氷の薬師まではどこを通ってもいい大きな斜面。雪も程よく軽快に駆け下りることができました。
ゆったり下りたつもりでも、14:30祓川ヒュッテ下山。
滑り組が戻ってくるまでヒュッテで待つことになるわけなのですが・・・。
一方滑り隊は日本とは思えないスケールの谷からの風景に感激しながら大滑降していたようです。
しかし大所帯のために全体の移動時間が予想以上にかかってしまい、
中島台キャンプ場下山16:40、祓川駐車場に戻ってきたのは18:00を回っていました。
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